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朝食で変わる!ウェイト・メンタル・DMマネジメントと8の法則

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朝食で変わる!ウェイト・メンタル・DMマネジメントと8の法則

かつて、米国ドラマ放映で頻出していた日常生活の一場面。リビングルームでのワンシーンと言えば、バケツサイズのアイスクリームとチキンナゲット、ピザ、ポテトチップスを頬張り、炭酸加糖飲料で喉を潤す。

全てがビッグサイズ ! 憧れの大国アメリカは全てがビック。

時代の変遷と共に、ワイルドでファンキーな強者のイメージから一転、ファット大国へイメージは暗転。

肥満は糖尿病を始めとした様々な病気の温床。その行く先には、心筋梗塞など心臓病が待ち受けていると指摘され、現在では、アップルウォッチなどファッショナブルなアイテムも登場し、ヘルシーなライフスタイルが多くの方々に支持される傾向に。

今や、「栄養バランスが大切」であることは、誰でもみんなが知っていること。

一方で、米国では、幼児期の2型糖尿病(Type2DM:Diabetes Mellitus)が増加傾向にあると言われています。

かつて、「成人病」と呼ばれていた2型糖尿病を含む生活習慣病は若年化し、残念ながら「子どもの病気」にもなりつつある現実。

世界の流行発信国である米国で発生していることは、遅かれ早かれ世界各地で、例外なく日本でも健康課題として問い質される日は遠くない未来に差し迫っています。

運動不足に加え、ファーストフードを始めとした高脂肪分の食事と加糖飲料を日常的に摂ることは、知らず知らずのうちに、しかし着実に、気づけば肥満への階段を駆け上るルートへ導かれ、迷い込んでいる状態。

ヘルシーライフへ帰還するための出口は見つかるのでしょうか?

最悪の事態を避けようと、過食回避、栄養バランスを検討する以外にも重要な予防策が国内外の公的機関や教育機関から発信されています。

その中でも重要な予防策とされるのが「食べる時間帯」も考慮し習慣化すること。

さて、ヘルシーライフをスマートに叶える食事のゴールデンタイムとは一体何時でしょう?

目次


1. 米国発・幼児期の2型糖尿病増加現象
2. インスリンとサーカディアンリズム
3. 早めの朝食が改善の鍵
4. ファットも撃退!スマートな食事時間帯
5. まとめ

 

1. 米国発・幼児期の2型糖尿病増加現象
CDC(Centers for Disease Control and Prevention : 米国疾病予防管理センター)によると、2型糖尿病(Type2DM:Diabetes Mellitus)は全ての年齢層で増加しており、幼児期・思春期・青年期の若年層で顕著である報告されています。

食に事欠かない先進国の子どもたちの周りには、ピザ、ハンバーグ、ミートソース、ローストビーフ、ドーナツ、ケーキなど、脂肪分と糖分が豊富で色彩豊か、パッケージには大好きなキャラクターがプリントされた魅惑の食料品が溢れ、幼児期の過体重や肥満は増える一方。

これらの食事情と肥満の因果関係と共に負のスパイラルへ加速させる一大要因として挙げられているのは、身体活動の減少。いわゆる、運動不足。オンライン化が進み、室内で楽しむツールが大幅に増えたことがその背景にあることは明らかです。

更には、ふわふわした食感を好み、苦みと噛み応えのある野菜などは疎まれる偏った食嗜好が体重増加や血糖値上昇の傾向に拍車をかけています。

家庭内での小規模な生活共同体の範囲から離れ、1日の大半を集団で過ごすことが多くなる思春期では、他者と自己を比較し、外見を気にする傾向も加速。他者からの評価に過敏な反応を示す時期でもあります。

特に女子に於いては、過体重に対する周囲からの偏見、セルフエスティームの低下などを背景とし、SNSなどで頻出するインフルエンサーの理想的な体型像に過度に憧れを抱き、摂食障害や強迫的な痩身願望に繋がるリスクも懸念されます。

CDCではヘルシーライフスタイルを幼児期の早い段階から採り入れること推奨し、以下の2点を主軸にアドバイスしています。

過体重や肥満傾向であっても、厳格なヘルシーライフスタイルへのシフトでは無く、休日は、家族みんなでウォーキングやサイクリングなどのスポーツを楽しむこと。

食事に関しては、食品を善悪で分別するのではなく、「1日に1回なら揚げ物やスナックやスウィーツもOK!」と割り切り、罪悪感をもたないで食すこと。

毎日の生活を彩る食とエクササイズは苦行ではなく、喜びを見出しながら実践することが継続に繋がり、大切であることを再確認させられるアドバイスの内容です。
 

2. インスリンとサーカディアンリズム
既にご承知の通り、糖尿病は、1型と2型の病型に分類されており、同じ糖尿病とは言え、発症機序に違いがあり、治療に用いられる薬剤も類型や病態により異なります。

1型糖尿病は、膵臓ランゲルハンス島β細胞が破壊されているため、そこから分泌されるホルモンの1つであり血糖値を低下させる役割を担うインスリン分泌が著しく低下、または、欠乏している状態。

一方の2型糖尿病は、遺伝的要因または、高脂肪・加糖過多の食品、運動不足等のライフスタイルの乱れを背景として、血液中の糖が余剰となっている、または、インスリン抵抗性に起因し細胞内へ血糖を取り込む能力や作用が低下している状態を指します。

私たちのカラダは、概ね25時間制のサーカディアンリズムに操られており、眠りと目覚めを司るメラトニンとコルチゾールのように、時間帯によって分泌されるホルモンにも違いがあります。

同時に、適切なホルモン分泌は、私たち一人一人の生活行動とその活動時間帯に依拠しているとも言えます。

血糖値低下の役割を担うインスリンにも、その役割を存分に発揮できる時間帯はあるのでしょうか?
 

3. 早めの朝食が改善の鍵
インスリンの感受性は1日の中で朝が最も高いと言われています。

特に、起床から間もない時間帯では、インスリン以外にもメタボリックシンドローム抑制に有効に働きかけるレプチンやアディポネクチンなどのホルモンやタンパク質が多量に存在しており、食後血糖値の上昇を阻止、肥満も予防する相乗効果を発揮します。

休日の朝はゆっくりしたい?ブランチでも良いかも?

果たして、私たちのカラダは「お気に召すまま」と寛容に見守ってくれるのでしょうか。
 

4. ファットも撃退!スマートな食事時間帯
実際には、朝食だけではなく、食事時間帯は、早めに調節できればできるほど、血糖値上昇や体重増加を阻止し、かつ、勉強や仕事の効率も高まります。

では、「早め」とは具体的に何時くらいを指すのでしょうか?

朝食も夕食も共に遅くとも8時までに飲食を開始することが最も有効であると多くの研究結果で示唆され、優良な目安として支持されています。

昼食に関しても、13時と16時30分で比較した研究では、早めの13時に摂取したグループで血糖値上昇が緩やかであったとの結果が示されました。
 

5. まとめ
「早寝早起き朝ごはん」は呪文のように語り継がれていますが、実に私たちのカラダの仕組みに即した科学的根拠のあるスローガンだったのです。

加えて、朝も夜も「8時までに食事開始」「腹八分目」と「8ハチ」を目安にライフスタイルをシフトすることで、爽快な1日を過ごすことができ、ちょっとしたストレスにも耐え得るフィジカル・メンタルヘルスを手に入れることが可能になることでしょう。

【参考URL】
Centers for Disease Control and Prevention (CDC)
https://www.cdc.gov/

Nutrients 2023, 15, 729.
Associations between Timing and Duration of Eating and Glucose Metabolism: A Nationally Representative Study in the U.S.
https://doi.org/10.3390/nu15030729

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