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子宮頸がん予防③締切間近!世界が認め推奨するワクチンが今なら無料

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子宮頸がん予防③締切間近!世界が認め推奨するワクチンが今なら無料

25歳から40歳の女性のがんによる死亡の原因となる疾患の第2位である子宮頸がん

性行為の経験がある人の大半は一生涯のうちに罹患すると言われている誰にでも起こり得る疾患。

早い段階で治療を受けることにより多くは良好な経過を辿りますが、早期では無症状であることが多いため気づかずに過ごし、進行した状態で発見され、命を落としてしまうケースが後を絶ちません。

多くの人が救われるよう開発された予防方法の1つがHPVワクチン接種。WHOが指揮し実施勧奨されているグローバルスタンダードな健康施策です。

現在、日本でも、対象となる年齢層の方々に対し公費による自己負担ゼロのHPVワクチン接種の機会が提供されています。

最も予防効果が高いと言われている9価ワクチン(シルガード9)を必要最大回数接種した場合、自費精算による支払総額は82,500円にも上ります。

この機会を見逃すことの無いよう、なぜワクチン接種が推奨されているか、今月末(2025年3月31日)までに接種を急ぐべき対象者とは誰か?について具体的に見ていきましょう。

目次


1. HPVワクチンのエビデンス
1.1 子宮頸がんとHPVの関係
1.2 HPV感染するのは女性だけ?
1.3 HPVワクチンの効果とエビデンス
2. HPVワクチンが無料になる対象者は?
2.1 なぜ無料(公費)?
2.2 公費となる対象者は?
2.2.1 接種対象者
2.2.2 キャッチアップ接種対象者
2.2.3 今月末が有効期限の対象者
2.3 なぜ年齢制限があるの?
2.4 効果が期待できる接種回数は?
3. HPVワクチンの副反応
3.1 副反応
3.2 接種に際して相談が必要なひと
4. フランスのHPVワクチン接種事情
5. まとめ

 
 
1. HPVワクチンのエビデンス

1.1 子宮頸がんとHPVの関係
子宮頸がん」とは、下腹部付近にあり胎児を育む機能を担う「子宮への入口」である「子宮頸部に発生」するがん。

性行為などにより、子宮頸部付近にある皮膚や粘膜に僅かな損傷が発生し、そこから子宮頸がんの主な原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)が侵入し、持続感染することで子宮頸がんの病変が形成されます。

日本では毎年11,800症例が子宮頸がんと診断され2,900名もの命が奪われています。(2019年厚生労働省)
 
1.2 HPV感染するのは女性だけ?
HPVは女性だけではなく男性も感染します。

現に、HPV感染によって発症し得るがんは子宮頸がんだけではなく、男性にも起こり得る肛門周囲がん・陰茎がん・中咽頭がんでも感染が認められています。
 
1.3 HPVワクチンの効果とエビデンス
200種類以上も存在するHPVのうち子宮頸がんと最も関連性があるのがHPV16型と18型

現在日本で施行されている3種類のワクチン全種には、これらと同型の抗体が含まれています。これらの抗体が病原体の感染や感染後の発症を阻止する働きを担っています。

カナダ、イギリス、オーストラリアと言った主に英国のコモンウェルスに該当する国々では接種率が80%以上にも上るなど、欧米諸国ではHPVワクチン接種の推奨を2007年ごろより継続的に実施。並行して、子宮頸がんの罹患率および死亡率は低下傾向

HPVワクチンの一定効果が証明され、支持されています。

他方日本では、2013年に開始された定期接種直後、重大な副作用の発生を懸念し、同年、行政からの積極的な勧奨が控えられた経緯を有しています。

これにより、日本に於けるHPVワクチン接種率は最大時の約80%から1%未満まで急降下。2022年4月1日に積極的な勧奨が再開され、以降、接種率は回復の兆しを見せています。

世界の子宮頸がんの動向では、罹患率の高いがんの第8位、がんによる死亡の第9位に順位。

まだまだ高率に発生していますが、その6割程度を占めている地域はアジアです。
 
 
2. HPVワクチンが無料になる対象者は?

2.1 なぜ無料(公費)?
子宮頸がんの特徴は、一生涯のうちに誰でも罹患する可能性の高い疾患であり、かつ、早い段階で対応することで予防効果が認められていること。

多くの方々に接種の機会と効果の恩恵を享受してもらうことを目的として、国による全額負担(公費)が実現しています。

世界では、2022年12月時点で120か国以上が公費対応でワクチン接種を推奨し実施。
 
2.2 公費となる対象者は?
予防効果が高いHPVワクチンではありますが、効果の恩恵を受けるためにはいくつかの条件があります。詳しく見ていきましょう。
 
2.2.1 接種対象者
予防接種法に定められた定期接種として無料となる公費対象は、小学校6年生から高校1年生に相当する概ね12歳から16歳までの女児です。
 
2.2.2 キャッチアップ接種対象者
自治体からの積極的勧奨が控えられていた2013年から2021年当時、定期接種年齢に該当していた1997年4月2日~2008年4月1日生まれ、かつ、未接種の女性です。
 
2.2.3 今月末が有効期限の対象者
定期接種最終年度に相当する現在高校1年生とキャッチアップ接種対象に該当する女性です。
2025年3月31日までに1回でも接種を済ませることで、来年2026年3月31日まで無料接種期間が延長され、必要回数を完遂ことが可能です。お見逃しなく!
 
2.3 なぜ年齢制限があるの?
HPV感染による子宮頸部の病変は、主に性交渉の結果として発生します。病変が持続的に発展することで重症化、そして、命を落とすリスクが高まります。

感染による病変の発生と進行を阻止することがワクチン接種の目的であり、性交渉前に接種することが最も効果的です。

また若年層に於いては、進展した病変に対してもある一定の予防効果を有することが示されています。

定期接種外ではあっても、20歳位まではワクチン接種の予防効果が発現しやすいことが分かっています。また、性交渉前でHPV持続感染が無い状態では、20歳以降でも効果が期待できるとも言われています。
 

2.4 効果が期待できる接種回数は?
現在、日本では、2回から3回が接種頻度として推奨されています。2回接種の対象は、15歳の誕生日を迎える前日まで。15歳以上では、3回接種が標準です。

フランスおよび米国でも日本と同様の接種頻度を推奨していますが、年齢は各々25歳と26歳までを接種対象としています。

他方、WHOでは1回または2回を推奨。接種率80%を超え、高い経験値と予防実績を持つオーストラリアでは、9歳から25歳を対象に9価ワクチンが推奨され、接種回数は、2023年2月に2回から1回へ移行されました。
 

3. HPVワクチンの副反応

3.1 副反応
最も多くみられる副反応は頭痛。その他、接種部位の疼痛・発赤・腫れ、腕の鈍重感、倦怠感、発熱、筋肉痛など、インフルエンザやコロナウィルスワクチン接種でも多く経験する反応が主です。

3.2 接種に際して注意が必要なひと
3種類すべてのワクチンにウシの乳由来成分が含まれているため、乳製品アレルギーを有する場合、また、4価ワクチン(ガーダシル)と9価ワクチン(シルガード9)に関しては、酵母株を培養して製造されているため、酵母菌アレルギーを有する場合は基本的に接種を控えるべきであり、医師への相談が必要です。

その他、妊婦、アレルギー反応を有する方も事前に医師に確認することが求められます。
 

4. フランスのHPVワクチン接種事情
フランスでは、毎年3,000症例の子宮頸がんの診断を受け1,000名もの命が奪われています。

女性のHPV感染関連がんは男性のHPV感染に起因する症例が含まれると同時に、男性自身もHPV感染による男性特有のがんにも罹患している実情から、2020年より、女子と同様に、11歳から14歳のすべての男子、および、キャッチアップ接種の対象を19歳まで拡大し実施しています。

費用は、医療保険および任意保険により全額適用、保険への未加入者も公費による接種が可能であり、実質の自己負担無く利用できます。

4価のガーダシルはフランス市場から既に撤退しており、フランスで認可されているワクチンは、9価のガーダシルと2価のサーバリックの2種類。

推奨されている接種回数は日本および米国と同様であり、男子に推奨されているワクチンは9価のガーダシルのみ。
 

5. まとめ
WHOの指揮下で、子宮頸がん発症およびHPV感染関連疾患に対する先進的な予防的取り組みで成果を挙げた諸国の事例に習い、世界は、HPVワクチン接種とがん検診のダブルスタンダードでHPV感染による発症と命を落とす症例を減速させる取り組みを加速させています。

一方で、デメリットなども検討し、ワクチン接種を受けるか否かは、最終的に本人やご家族の判断に委ねられています。

感染予防のベースとなる性交渉そのものに関わる教育、そして、パートナーへの思いやりを持った行動が最も大切であることに変わりはありませんが、理想だけでは到達しない現実もあります。

“大人の事情”を越え、様々な経験をしてきた大人が子どもたちの現実に寄り添う気持ちをもって、子どもたちの声を聴き、視点を合わせながら、関わり合いを持っていく必要があるのではないでしょうか。

そして、予防を試みても功を奏しない場合も発生し得ることを心に留め、互いの立場を思いやることも大切です。

【参考サイトURL】
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/

国立がん研究センター がん対策研究所
https://www.ncc.go.jp/html/icc/hpvcancer/index2.html

IARC (International Agency for Research on Cancer)
https://gco.iarc.fr/en

HAS (Haute Autorité de Santé)
https://www.has-sante.fr/

Santé fr.
https://www.sante.fr/

CDC (U.S. Centers for Disease Control and prevention)
https://www.cdc.gov/

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