はかる・測定/健診 - check-up - 女性の健康 -women's health-

不妊の原因にもなる!?20から30代に多い生理痛の原因とは?

  1. HOME >
  2. はかる・測定/健診 - check-up - >

不妊の原因にもなる!?20から30代に多い生理痛の原因とは?

月経(生理)サイクルに問題なければ、25日から38日の周期で毎月やって来る生理

毎月やって来る生理や生理日以外の日常の中にも紛れ込んでいる「いつもの痛み」。

「薬局で買った薬を飲んで安静にしていれば大丈夫。ちょっとした痛みは我慢」と思ってやり過ごす。でも、もしかするとその痛み、「病気」が潜んでいるサインかもしれません。

20代から概ね40代までに多い生理痛の原因となる病気について見てみましょう。

目次

1. 子宮内膜症はどのような病気?
1.1 どこに発生する?
1.2 エストロゲンとも関係ある!?
2. どのような症状?
3. 生理痛の原因となる病気は他にもある?
4. 痛みを我慢しない!どうしたら良い?
5. まとめ

 
1. 子宮内膜症はどのような病気?
「子宮内膜症」よく耳にする病気かもしれません。実際に、どこに発生して、何が原因なのだろうと、ふと疑問に思うことはありませんか?その答えを見てみましょう。

1.1 どこに発生する?
子宮内膜は、子宮の内腔を取り囲む膜様組織。

私たちの子宮は、妊娠に備えて、受精卵を上手くキャッチできるように子宮内膜を厚く構築し、その時を待ちます。一方で、妊娠が成立しなかった場合、不要となった子宮内膜は剥がれ落ち、カラダの外へ排出。これがいわゆる生理(月経)開始のサイン。

子宮内膜に似た組織が、本来存在すべき子宮内腔以外の部位や子宮外に発生した結果起こるのが子宮内膜症です。

よく耳にする「チョコレート嚢胞」は、卵巣に子宮内膜症が発生した病気です。

1.2 エストロゲンとも関係ある!?
女性の一生の中で、生理が始まる初経や乳房の膨らみが現れる第二次性徴。この第二次性徴の幕開けにゴーサインを出すのがエストロゲン。第二次性徴以降、エストロゲンの分泌は徐々に高まります。

子宮内膜症は、このエストロゲンの分泌量や生理の出血量の増加に伴って、発症リスクも増加。

発症リスクの高い20歳代はエストロゲン分泌量がピークを迎える時期。

エストロゲンの分泌量が増え、生理サイクルも安定してくる高校生くらいから既に忍び寄る子宮内膜症の影。

生理が始まった年齢が早い生理サイクルが24日以下と短い周期、生理の時の出血量が多い出産の回数が少ないなど、エストロゲンの影響を長く受けることがリスクファクターとなります。

 
2. どのような症状?
一番多い症状は、一般的に生理痛と呼ばれる痛み。生理以外の時にも下腹部が痛んだり、お通じの時にも痛みがあったり、何かと日常生活に支障をもたらす症状です。

子宮内膜中に増加した痛みの原因物質プロスタグランジンが主な原因となりますが、その傍らで、約10人に1人の割合で子宮内膜症は発症

なかなか治まらない生理痛や下腹部の痛みがあれば、原因探索が必要です。できれば、婦人科かかりつけ医に相談するのがベスト。症状が無くても、子宮頸がん検診の内診などを利用し、定期的にチェックすることも大切です。

ストレスが強い状態では、痛みを増強させるため、ストレスを溜め込まない環境作りも痛みの軽減に役立ちます。

 
3. 生理痛の原因となる病気は他にもある?
月経困難症、いわゆる生理痛の原因となる病気は、子宮内膜症の他にもあります。主な病気は、30代から40代に多い子宮筋腫や子宮腺筋症。子宮内膜症と同様に、エストロゲンの分泌と因果関係がある病気です。

痛みの原因物質プロスタグランジンだけが原因なら、市販薬で様子を見るのも可能ですが、一方で、病気が潜んでいる可能性はないとは断言できません。不安はありませんか?

 
4. 痛みを我慢しない!どうしたら良い?
毎月、何とか市販の鎮痛薬で痛みを凌いでいるけど、痛みが増していると感じているなら、迷わずに婦人科を受診することをおススメします。

ベッドで横になり楽な姿勢で休み、腹部を温めることでも痛みは一時的に和らぎますが、妊娠の妨げの原因となる子宮内膜症や子宮筋腫が潜んでいないか、専門家にチェックしてもらうことが安心に繋がります。

 
5. まとめ
生理は、妊娠に備えるなど、女性自身、そして、パートナーにとっても大切な女性のカラダの機能です。

一方で、痛みがあったり、生理用品を毎月揃えたり、洗濯物も増えたりと、日常に追加して「やらなくてはいけないこと」「我慢しなくてはいけないこと」が増えてしまうのも事実。

最近では、女性に「我慢」を強いるだけではなく、シリコン製などの月経カップや痛みの軽減などに低用量ピルを用いるなど、より快適に生理サイクルを過ごすためのアイテムや治療も行われています。

もしかすると、「いつも待たされる」「冷たくあしらわれた」「漢方薬だけ出されて終わり」「良いドクターとなかなか出会えない」など、過去の経験に基づき、病院から足が遠のいている方もいるかもしれません。

でも、痛みのサインに耳を傾け、婦人科専門医に相談し、今後のストラテジーを一緒に考えて、快適アイテムなどを使いこなすのが、あなたの将来に向けて、よりウェルビーイングに過ごすための処方となるはずです。

家族計画や感性にも影響を及ぼす?微量ながら重要な役割を担う亜鉛

女性の喫煙率1割未満の日本で肺がん死亡者数が多い理由とは?

【家族・こども・私】気候変動が健康に与える影響と未来予想図

【STD】世界的な兆候?国内でも増加傾向の性感染症・梅毒感染

【こどもと家族の健康】高コレステロールがこどもの未来に与える影響

【子宮頸がん予防②】細胞診ベセスダシステムとHPV検査・HPVワクチン

【子宮頸がん予防①】細胞診ベセスダシステムとHPV検査・HPVワクチン

【ビタミン】造血のビタミンB葉酸で貧血予防とマタニティ準備!

【キャリアと生理】いつもと同じ?違う?月経周期セルフチェック!

「生理痛・貧血・腰痛」その症状、放っておいても大丈夫?

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

wanobi

医療・保健の国家資格を有し、医学系学会で学びを深め、グローバルでクリエイティブな環境、読書とアート、世界の建築と庭園、お料理とグローカル食材をこよなく愛する運営者wanobiが、これまでに培った知識と経験、学びのアップデートを基に、女性・こども・家族のココロとカラダにとって大切な情報をお伝えします。日・仏・英3か国語で運営

-はかる・測定/健診 - check-up -, 女性の健康 -women's health-

© 2024 l'Essence de la Santé | The BEST Wellness Program | well-being WANOBl