抗酸化作用を目的として化粧品や食品に含まれるビタミンE。
栄養素の観点からも同様に抗酸化パワーを発揮しメノポーズ期のウェルエイジングを支えることは勿論のこと、血管を拡張し血液循環を促すことで冷えの解消をサポート、美肌力を高めるなど、全ての年代の女性にとって何かと嬉しい効果をもたらすビタミンです。
女性の美と健康を支えるビタミンEを効率よくカラダに摂りいれるためのメソッドを探ってみましょう。
目次
1. ビタミンEの働き
1.1 主な役割
1.2 必要量は?どのくらい摂れば良い?
2. ビタミンEの特徴
2.1 脂溶性ビタミンA.D.E.K(エデック)
2.2 抗酸化ビタミンA.C.E(エース)
3. 嬉しいビタミンEパワー5選
4. 多く含まれる食材と効率の良い食べ方
5. まとめ
1. ビタミンEの働き
1.1 主な役割
1920年代にラットの妊娠に関わる働きを担う物質として発見されたビタミンE。
ビタミンEはトコフェロールとも呼ばれ、主に、α、β、γ、δの4種類に分類されています。食品に含まれ、かつ、カラダの中にも多く存在する代表格のビタミンEはα-トコフェロール。
ビタミンEの主な役割は、以下の2つです。
1) 抗酸化パワーで細胞のウェルエイジングをサポート
2) 血管を拡張し全身の血液循環をサポート
活性酸素を無力化し細胞の傷害を加速させるエイジングスパイラルから保護する役割を担うビタミンE。
LDLコレステロール値上昇に伴い、酸化により加速される血管のエイジング現象「動脈硬化」の進行にもブレーキをかける役割も担っています。
女性のお悩みに多い「冷え」にも繋がる血液循環のクオリティ。血管拡張をサポートすることで、全身の血液循環を促し、冷え性の改善やお肌のトーンにも良い影響を与えます。
適量を補うことで大きな恩恵に与る一方で、欠乏することにより、不妊の一因にも。
ビタミンEは、女性にとって嬉しい効果であることは勿論のこと、妊活も含め、男性にも喜ばしい結果をもたらします。
トコフェロール(tocopherol)命名の由来は、ギリシャ語でtocos(子どもを産む)とpherol(力を与える)の造語であることからも、ビタミンEの役割の1つであることが伺えます。
1.2 目安量は?どのくらい摂れば良い?
カラダに良い結果をもたらすビタミンE。1日にどのくらい摂ることでその恩恵を受けることができるのでしょうか?
成人女性の摂取目安は1日6.0 mg
美容と健康に効果的とは言え、摂りすぎれば有害。
1日に650から700 mg以上を摂取することで健康障害をもたらすリスクが高まるため、650mg以上を超えないように摂取上限も設けられています。
2. ビタミンEの特徴
2.1 脂溶性ビタミンA.D.E.K(エデック)
カラダを作り、エネルギー源となる三大栄養素であるタンパク質・脂質・炭水化物。これらの栄養素の代謝を支えるビタミンは、微量ながら縁の下の力持ちとして大きなパワーを発揮する必要不可欠な存在です。
ビタミンはその特性から、水に容易に溶ける9種の水溶性と、水には溶けず油脂やアルコールとの親和性が高い4種の脂溶性に分類されます。
脂溶性ビタミン所属のビタミンE。
効率的に食事からカラダへ脂溶性ビタミンを摂り込むための調理法のポイントは、油で炒める、ドレッシングをかけて頂くなど、ビタミンEを多く含む食材を油脂分と和えること。
脂溶性ビタミンを食する上での注意点は、水溶性ビタミンは、多く摂取しても体外へ排出される特性がありますが、脂溶性ビタミンは容易に排泄されず、体内に蓄積される特徴があること。
通常の食事から摂取することで過剰になることはありませんが、サプリメントなどによる単独栄養素の過剰摂取には注意が必要です。
2.2 抗酸化ビタミンA.C.E(エース)
細胞の老化速度を加速させる酸化。
お肌も、血液も、血管もすべて、元を辿れば、約60兆個の細胞から構成されています。
だからこそ、細胞を傷つけ老化を促進させてしまう「酸化」は極力防ぎたいもの。
その願いをかなえる強力なサポーターがビタミンA.C.E(エース)!
ビタミンEだけでも抗酸化力が強い栄養素ですが、ビタミンCとタックを組むことで抗酸化の働きが更にパワーアップ。一緒に食するとより効率的で効果的にチャージされ、錆びない麗しいカラダへ。
3. 嬉しいビタミンEパワー5選
1) 細胞のウェルエイジングと血管拡張で麗しいカラダへ
2) ビタミンCとダブルチャージで美肌力アップ
3) しなやかな血管で冷え性からの解放
4) 抗酸化力を発揮し生活習慣病の予防
5) 妊活をサポート
上記の効果は一例です。食事などライフスタイルに起因しない疾患や治療を要する場合もあるため、ライフスタイルの調整だけに拘らず、定期的なメディカル・ヘルスチェックなど客観的な評価も同様に重要であり、お受けになることをお勧めします。
4. 多く含まれる食材と効率の良い食べ方
アーモンドを筆頭に松の実などの種実類や米油やサフラワー(紅花)油などの植物油などに多く含まれています。
アーモンドでは10粒程度でもビタミンE約4mg、米油大さじ1程度でもビタミンE約3mgと、各々少量でも1日の目安量の約半量までに達します。アーモンドは手軽なお茶請けとしても摂れる範囲。
カボチャや赤色のパプリカ、サラダ菜やトマトなどの緑黄色野菜にも多く含まれています。
アーモンドミルクをベースにしたカボチャのスープや、色とりどりの緑黄色野菜をふんだんに使ったサラダ、米油を使った炒め物など。
主食のご飯に玄米や押麦を追加することでビタミンEを効率的に補充。栄養価がアップするだけではなく、食感の違いから生まれるリズムも心地よく、咀嚼することで触覚も程よく刺激され、ご飯の風味と共に楽しめます。
女性が好みそうで、かつ、美味なメニューが豊富に思い浮かぶビタミンEを多く含む食材。その抗酸化力は、ビタミンCや緑黄色野菜と一緒に摂ることでパワーアップするとも言われています。
大地の恵みからだけでも十分な量を取り込むことができ、麗しさを維持できそうですね。
5. まとめ
生命を育む力を与え、長寿をサポートするビタミンE。
優れた栄養素とは言え、過剰摂取では出血傾向を誘引する、骨吸収を高め形成を阻害することで骨粗鬆症を招く可能性があるなど想定外の逆効果を招くことにもなりかねません。
体内に蓄積する脂溶性ビタミンの特徴も考慮しながら、適量を毎日の生活の中で美味しく頂きたいですね。
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