世界に名立たる長寿国ニッポン。数年後にはスイスに追い抜かれる可能性もささやかれているものの、日本人女性の平均寿命は、2020年時点87.7歳で世界ランキングトップ。
生活のベースは健康。
健康のベースはライフスタイル。
日本人が長生きのワケは、ライフスタイルにあり!?
"ファット大国アメリカを開眼させた!?"ヘルシーなジャパニーズライフスタイル。
一方、国内では、エクササイズを中心としたヘルシーライフスタイルを最も取り入れている時間的にも経済的にもゆとりがある70代とは対照的に、20~30代を始めとした若年層の朝食欠食、運動不足が問題視され、ヘルシー大国日本の未来が危ぶまれています。
善き先人たちによる古の遺産として傍観せず、その伝統を守り継承するにはどうしたら良いのでしょうか?
あなたも、子供たちも、夫も、家族みんなでヘルシーに過ごすためのポイントを見てみましょう!
目次
2. 平均寿命都道府県ランキング
3. サスティナブルなライフスタイルとは?
4. ライフスタイルだけでは解決できない
5. まとめ
1. 平均寿命世界ランキング
誕生時点の0歳を基準として、「あと何年生きることができるか」という平均余命を数字に換算し表したのが平均寿命。厚生労働省が発表した簡易生命表によると、2020年時点日本の平均寿命は、男性81.6歳、女性87.7歳で、平均寿命世界ランキング男性2位、女性1位。僅差ではあるものの、総合でも日本は世界ランキング1位。
香港だけをピックアップして見ると、2020年男性82.7歳、女性88.1歳で日本をわずかに上回っていますが、総人口から考えても、常時、世界トップクラスの長寿大国と言えるのではないでしょうか。
2020年時点の平均寿命は、40年前と比べると10歳延び、70年前と比較すると、35歳も延びています。
国民皆保険により、医療へのアクセスが比較的容易で、豊かな医療システムに恵まれていることも長寿国であることにプラスとなるポイント。
2. 平均寿命都道府県ランキング
世界ではトップクラスの平均寿命。都道府県別では、どのような違いが見られるのでしょうか?
2015年の都道府県別平均寿命は、全国の平均寿命は男性80.7歳、女性87歳。男女ともに平均寿命上位5位にランクインしている県は、滋賀県(男性1位81.78歳、女性4位87.5歳)と長野県(男性2位81.75、女性1位87.6歳)。
総合1位の長野県。現在では、健康県として名高いものの、以前は平均寿命下位であった事実が…。
では、なぜ総合1位にまで上りつめることができたのでしょうか?
その理由の1つが、塩分の摂り過ぎの改善です。長い年月をかけて塩分を多く摂っていると、高血圧、延いては、脳卒中などの病気を招いてしまう原因に。
地域の医療機関やエリアリーダーによる地道なヘルスプロモーション活動と、それに応じた住民が紡ぎ出した結果が平均寿命総合1位です。
3. サスティナブルなライフスタイルとは?
何と言っても、質・量ともにバランスの摂れた食事、適度な運動と良質な睡眠、そして休息。
これら3つの要素がサスティナブルなライフスタイルを作り上げることは間違いありません。
平均寿命国際比較でトップクラスの日本。具体的には、どのようなライフスタイルが功を奏しているのでしょうか?
一汁三菜で主食・主菜1・副菜2がバランス良く摂れ、就寝前の入浴で眠りに効果的な体温調整とリラクゼーション効果を手に入れ、地域や職場で行うラジオ体操で持続可能な運動習慣が身につく。
これら日本独自の文化が、サスティナブルなライフスタイルとして浸透し、長寿国としての地位を確立した所以ではないでしょうか。
でも実際に、私たちひとりひとりのライフスタイルに当てはめてみると、これら3つを「どこから始める?」「続けられる?」と疑念が…。大切とはわかっていても解決までの道のりは一筋縄ではいかないのが現実。
更には、これらの要素に大きな影響を与えるのが、経済と人間関係。突き詰めると、人間関係の要素が強いかもしれません。
簡単なようで容易ではない家庭や職場での人間関係。人づきあい、繋がりを大切にしなくてはいけないと思いつつ、なかなか難しい課題でもあります。
健康で過ごせるだけでもありがたいと思いつつ、笑顔で過ごせる日が多いことが理想的。
まずは、続けられそうな課題に着手。そして、最もネックになっている課題の見極めと課題にチャレンジする日をイメージしながら少しずつ前に進みたいですね。
4. ライフスタイルだけでは解決できない
意識を高く、サスティナブルなライフスタイルを続けていても、病気になることもあります。私たち女性にとって、その原因の1つとなるのがエストロゲン。
エストロゲンは、女性が男性より長生きする理由の1つとも言われていますが、他のホルモンと同様に、その分泌量や分泌された期間に依存して、健康にも病気にもどちらにも関わっているのです。
また、ライフスタイルを整えることでスピードダウンはできるものの、年齢を重ねることによって、カラダはエイジングしているのも事実。そして、遺伝的要因も無視できません。
だからこそ、目に見えないカラダの中や、今は感じていない症状に対して、健康診断と女性に特有の子宮頚がんや乳がん検診を定期的に受けることが大切です。
市区町村や企業では、限られた資源の中で、多くのひとが病気を発症する年齢に合わせて、健康診断を提供しています。一方で、遺伝的要因や個々人が持つリスクファクターを考えて、年齢だけに囚われず検査を受けてみる、または、医師や医療スタッフに相談してみるのが有効な対策です。
5. まとめ
現時点では平均寿命国際トップクラスの日本ですが、将来的にも同様に維持できるかどうかが懸念されています。
その理由は、70代の運動量が多いのに反し、働き盛り世代の運動量低下。手軽さ重視で手を延ばしがちな食塩たっぷりの加工食品の増加と、ちょっと手間がかかってお値段も高めの野菜や魚からは手が遠のく食習慣、そして、忙しすぎてシャワーだけで済ませてしまう入浴習慣の簡素化。
モッタイナイ。
本来のパフォーマンスを十分に発揮するためにも、サスティナブルなライフスタイルと定期的な健康診断でカラダとココロをチェックし、イチ早い気づきを得ましょう。