ウィズコロナ期が予想を遥かに越えて長引いている今。コロナ以前のような大人数での年越し・新春パーティは自粛ムードで会食の機会は減っていますが、おうち時間は確実に増え、エクササイズの機会は意識して行わない限り減少しています。
だからこそ心配なコロナ太り。
「最近お腹周りが気になる…」
「先月より体重が2kg増えている…」
「顔が丸くなった??」
わたし史上のスタンダードと友人などあなたを取り巻くひとたちの見た目を基準にして、オーバーウェイト・プチ肥満と自己判断していませんか?
実際に、WHOや日本肥満学会が定義しているオーバーウェイト・肥満基準を確認しながら、「スタンダードサイズを目指すとカラダに良いこと」を見てみましょう。
目次
2. 肥満がカラダに与える影響
3. 生活習慣病と女性のライフステージ
4. 目指せ!スタンダードサイズ
5. まとめ
1. どこからがオーバーウェイト?
2016年、WHOの発表によると、世界人口の成人約39%がオーバーウェイト(過体重)、13%が肥満に該当しているという衝撃の事実。一方で、欧米諸国の人たちと比較すると、わたしたち日本人は、食文化の背景もあり、現時点では、肥満に該当するひとは少ない傾向にあります。
WHOでは、体格指数BMI(Body Mass Index)25以上をオーバーウェイト、30以上を肥満と定義している一方、日本肥満学会では、BMI25以上を肥満とし、以降5累進するごとに、肥満度1,2,3,4と分類し、脳心血管病など病気の発症リスク把握をしています。
体格指数BMIは体重と身長から算出し、18.5未満はやせ、18.5以上25未満は標準、25以上は肥満。目安として、標準の中の標準はBMI22。高血圧や糖尿病などの生活習慣病などの病気にかかるリスクが最も低い値と言われています。
BMIの算出式は以下の通りです。
※体重53kg 身長162cmの場合:53÷1.62÷1.62=20.1 BMI20.1=標準
若年層の女性を中心に、“モデルさん風”の体型への憧れなどを背景として「瘦せ志向」も見られ、現在および将来的な健康リスクも懸念されますが、今回は、オーバーウェイト・肥満により齎される健康リスクについて見ていきましょう。
2. 肥満がカラダに与える影響
毎年、世界では、オーバーウェイト・肥満が原因で、4億人もの人たちが命を落としています。
新型コロナウィルス感染症でも、肥満のあるひとが感染した場合、年齢が若くても重症化のリスクがあるとされていますが、肥満の状態は、なぜカラダに大きなインパクトを与えるのでしょうか?
肥満は、どの部位に脂肪が蓄積しているかによって、皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満に分類。生活習慣病の温床となり、脳心血管病を引き起こすタイプは、ポッコリお腹に代表される内臓脂肪型肥満に多いのです。
内臓脂肪が高度に蓄積すると、血管のエイジング動脈硬化を抑制する効果があるアディポネクチンという脂肪ホルモンが減少。結果として、動脈硬化を促進し、脳心血管病を引き起こしやすいカラダの状態へ。
そこで、2007年以降、主に40歳以上を対象として、健康診断の血液検査結果とBMI・腹囲、喫煙の有無を総合的に見て、生活習慣病気予備群の判定を行う、いわゆるメタボ健診(特定健診・特定保健指導)が厚生労働省・医療保険者により行われています。
3. 生活習慣病と女性のライフステージ
生活習慣病は、主に、ライフスタイルやライフステージで変化するエストロゲン分泌量の影響を受けて発症します。それでは、各ライフステージに潜むリスクを見てみましょう。
《マタニティ期》
マタニティ期に問題となる2大生活習慣病の妊娠高血圧症候群と妊娠糖尿病。いずれも妊娠中期から後期にかけて起こる病気。妊娠糖尿病は妊娠中に始めて指摘を受けた糖代謝異常、妊娠高血圧症候群は妊娠20週以降出産後12週までに見られる高血圧と定義されています。妊娠の維持を困難にしたり、出産後も病気が持ち越しとなる場合もあるため、医師にしっかり診てもらうことと共に、背景にあるライフスタイルに基づく肥満などに対しては、食事内容や量を上手くコントロールする必要があります。
《メノポーズ期》
40歳以降、メノポーズ世代に突入する45歳頃からは、女性ホルモンのエストロゲン分泌量が低下します。この分泌低下に伴って、体重とLDL(悪玉)コレステロールは増加し、糖代謝は低下。ライフスタイル未調整でウェイトコントロール行っていない場合、特に、60歳以降では、脳心血管病のリスクが高まります。
《がんとの関係》
リスクファクターの1つとして肥満が大きく挙げられているのは、乳がん・大腸がん・子宮体がん。その背景には、動物性脂肪分の多い食事内容によるオーバーウェイトだけではなく、運動不足が大きく取りざたされています。
4. 目指せ!スタンダードサイズ
健やかなマタニティ期とメノポーズ世代を迎え、病気と距離を置くためには、スタンダードサイズ維持を目標に計画的なウェイトコントロールが必要です。
食事内容と量、エクササイズ、睡眠といったライフスタイルは、スタンダードサイズを維持するためにいずれも欠かすことができないファクター。
スタンダードサイズが維持できているかどうかは感覚だけではわかりません。そこで、数値化して見てみることがモチベーション維持にも重要。
Women’s Healthの観点から、最低限そろえておきたい数値化アイテムは以下の3つ。
2. 上腕測定式血圧計
3. 基礎体温計(舌下式)
あとは、定期的なメディカル・ヘルスチェックアップ(健康診断)であなたのカラダの全体像と微細な変化を捉えることが大切です。
なお、肥満傾向があっても、健康診断の血液検査で、中性脂肪や肝機能検査など特に問題はなく、ダイエットに取り組んでみても効果が出にくい場合は、内分泌系(ホルモン)の病気が潜んでいる可能性もありますので、医師に確認しましょう。
5. まとめ
ライフスタイルは、目標通りにできた日も、できなかった日も、小さくても続けていれば、微調整はいつでも可能で、改善しやすいもの。
一方で、「毎日忙しすぎるから、連休で取り返す!」や「明日から」と先延ばしすることは、後の調整を難しくする結果に。
生理前などでは、気分もやる気も落ち込みやすくなり、「休みたい」キモチでいっぱいになるかもしれません。そんな時でも、エクササイズなら10分でも良いので、毎日続けてみること。「少しでもできた!」「継続できている!」ことで、自信も高まり、次の行動に繋がります。
ヘルシーライフ、必要であれば、ダイエットは、今すぐ始めるべきです。