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「めまい、だるい、疲れやすい」もしかして鉄不足かも!?

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「めまい、だるい、疲れやすい」もしかして鉄不足かも!?

「顔色悪いけど大丈夫?」

友人や家族からの言葉で、「そういえば最近疲れやすいかも」「貧血気味?」とカラダの変調に気づくことがあります。

その背景に、食事を中心としたライフスタイルに課題がある場合や、病気が潜んでいる可能性も。

カラダは鉄不足に陥っているかもしれません。

何となくやり過ごせているから“大丈夫”と放っておかないで、まずは、その原因と対処法を探ることから始めてみましょう。

目次

1. 美しいカラダの基本!血液の働き
2. 貧血はどのような状態?

2.1 貧血の3大原因
2.2 貧血の種類と原因となる病気
3. 女性に多い貧血と対策
4. パフォーマンスの高い血液を作る食材
5.まとめ

1. 美しいカラダの基本!血液の働き
血液は、私たちのカラダ全体を廻ります。

その血液量、成人女性では、なんと、1分間に約4リットル!1日に換算すると5760リットルも全身を廻りめぐっています。

カラダの中を循環して、一体何をしているのでしょうか?

主な働きは、酸素や栄養を全身に届けること。

では、血液はどのような成分からできているのでしょうか?

血液を作る成分は血漿という液体成分と赤血球などの細胞成分からできています。液体成分と細胞成分の割合は、液体成分が60%弱とやや多め。

血漿はタンパク質などの栄養成分を全身へ運ぶ役割。赤血球は酸素を全身へ運ぶ役割を担っています。

この赤血球が、貧血の症状に大きく関与しています。

 
2. 貧血はどのような状態?
貧血の主な症状は、疲れやすい、めまい、息切れ、頭痛など。

これらの症状は、どうして起きているのでしょうか?カラダの仕組みから、その原因を探ってみましょう。

2.1 貧血の3大原因
カラダの仕組みから、貧血症状が起きている原因を考えると、主に以下の3つが挙げられます。

1)赤血球を作る働きの低下
2)赤血球の過剰な喪失
3)赤血球が破壊されるスピードが加速

1)赤血球を作る材料が不足している可能性があります。栄養摂取不足かも。骨髄に問題がある可能性もゼロではありません。

2)生理の出血量が多く、通常より多くの赤血球が体外に流出している可能性があります。背景に、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が潜んでいるかも。

3)赤血球の寿命が通常より短くなって、新しい赤血球を作る機能が追いついていない可能性があります。背景に、自己免疫やウィルス感染に関わる病気が潜んでいるかも。

2.2 貧血の種類と原因となる病気
一概に貧血といっても、その原因に違いがあることは前段2-1.で確認しました。

これらの原因をもとに、貧血の種類も分類されます。以下は、代表的な貧血の種類やその原因となる病気です。

貧血の主な原因 貧血の種類と原因となる病気
赤血球を作る働きの低下 鉄欠乏性貧血、再生不良貧血
赤血球の過剰な喪失 過多月経(子宮筋腫・子宮内膜症など)、妊娠
赤血球が破壊されるスピードが加速 自己免疫性溶血性貧血

(SLE・関節リウマチ・ウィルス性の病気など)

通常の生理サイクルでの出血、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気による出血なども含めると、鉄欠乏性貧血が貧血の約7割を占めます。

 
3. 女性に多い貧血と対策

多種多様な原因に起因する貧血の中で、多くの女性に起こりやすく割合が多いのは、鉄欠乏性貧血。

成人女性の4人に1人は鉄欠乏性貧血。潜在的な鉄欠乏性貧血状態まで加えると、その割合は2人に1人とも言われています。

誰にでも起こり得る鉄欠乏性貧血。それはなぜでしょうか?

主な原因は2つ。

女性は、月経(生理)により定期的に出血があること。もう1つは栄養バランス。

毎月の出血は、基本的に避けては通れないところ。

最も重要なことは、血液を作る機能をハイパフォーマンスに維持するための食事・栄養バランスに気を配ることです。

健康診断でも貧血傾向を見ています。

最も参考にしたい検査項目は、ヘモグロビン(血色素量)10g/dl以下の場合、その多くは貧血です。

でも、貧血の状態が常態化していることで、自覚症状として感じないケースが多いのが現実。

健康診断で受診が必要とのコメントがあれば、症状は無くても、検査値が低下している理由、その背景に病気が潜んでいないかを医師に確認してもらうのがベスト。

 
4. パフォーマンスの高い血液を作る食材

カラダの隅々まで酸素を届けてくれる赤血球。その中に水分と共にヘモグロビンという鉄を含むタンパク質が含まれています。

実際は、このヘモグロビンの鉄に酸素が結合することによって、全身に酸素を届けることができるようになるのです。

カラダに取り入れる鉄分が少なくなれば、酸素を運ぶパフォーマンスも低下し、酸素が行き届かなくなり、結果として、疲労感やめまいといった症状を来しやすい状態へ。

だから、貧血予防には、鉄分を十分に補給してあげることが大切。

推奨される鉄の量は、成人女性では、生理中は10.5mg/日、それ以外は6.5mg/日

月経(生理)中と同様に、妊娠・授乳期には、より多くの鉄分摂取が必要です。

一方で、残念なことに、鉄はカラダに吸収されにくいという特徴が…。

そこで、ヘモグロビンと相性の良い鉄分を選んであげることが大切です。

相性の良い鉄分は肉や魚に多く含まれている一方、乳製品や卵、野菜には、ヘモグロビンと結合しにくい鉄分が多く含まれているため、「鉄分はたくさん摂っている!」と思っていても、実際には、期待したほどの効果が得られていないかもしれません。

では、鉄分を多く含む食材を見てみましょう。

食材名 摂取量 鉄含有量
牛ひき肉 100g 2.3 mg
鶏レバー 50 g 4.5 mg
あさり 10粒 3.8 mg
サバ水煮缶詰 1缶 2.9 mg
厚揚げ 1枚 5.2 mg
がんもどき 1個 3.6 mg
ひじき 5 g 2.8 mg

ビタミンCも一緒に摂ることで、鉄分の吸収力は高まります。

赤血球の生成に関わる栄養成分は、鉄の他にもあります。それは、ビタミンB12と葉酸。

葉酸は野菜に多く含まれていますが、ビタミンB12は肉、魚介類、乳製品など、動物性の食品にしか含まれていません。バランスが重要!

そして、胃の状態が良いことも吸収力を高めるための重要ポイント。ストレスによる過食やお酒の飲みすぎにも気をつけたいですね。

 
5. まとめ
女性に多い貧血。

疲れやすい、めまい、動悸、頭痛などの症状は、活動のパフォーマンスを低下させてしまいます。

食べ方にも少し工夫は必要ですが、酸素を上手に全身へ届けてくれる血液を育てるためにも、ひと手間かけたいところです。

美しくしなやかなカラダは、パフォーマンスの高い血液を作ることから始まります。

※サプリメントで摂取した場合、摂取過剰となり、嘔気を催す場合もありますので、医療資格等を持ったサプリメントアドバイザーに服用方法を確認の上お買い求めになられますことをおススメします。

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wanobi

医療・保健の国家資格を有し、医学系学会で学びを深め、グローバルでクリエイティブな環境、読書とアート、世界の建築と庭園、お料理とグローカル食材をこよなく愛する運営者wanobiが、これまでに培った知識と経験、学びのアップデートを基に、女性・こども・家族のココロとカラダにとって大切な情報をお伝えします。日・仏・英3か国語で運営

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